Life in Taiwan
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Life in Taiwan

 

台湾の人々は皆おおらか。
そう聞いて、台湾に降り立ち….本当にそうだった。

電車が混んでいたら、みんな余裕で一本遅らす。
早く歩いている人もいない。

スーツ姿の人はほとんど見かけないし、大都会でも歩く人々から、
せかせかしたムードは感じられない。
混雑した人気小籠包のお店。
毎日、大行列で賑わう人気店の店員さんも、
子供をみてかわいいー!と痴話話する余裕もある。
そして、柔軟。そんな風に感じた。

 

また、古いものと新しいものが絶妙に共存していた。

新しいものを取り込むけれど、古いものも大切に扱う。

 

 

例えば、
コンセントはどんなタイプのソケット(国によって違う)でも差し込めるマルチ対応型。
けれど、街で聴こえるサイレンの音は昔なつかしい昭和の頃のような古いタイプの電子音。
ホテルも、古い建物のリノベーションだったり、
昔ながらの美しいレリーフを施したレトロな建物が街のあらゆるところに残されている。

 

 

 

コンビニに入っても、日本を始め、韓国、欧米…様々な国の輸入商品が自由に置かれている。

 

 

 

台湾は、自分たちの文化を大切に、
けれど、他国の素晴らしいと思う文化もすぐに取り入れる。

 

 

 

 

 

 

独自の文化に固執してしまいがちの島文化。

この台湾という場所は、
島だけど、とてもオープンで、
柔軟な人々がたくさん。
異文化! Welcome!そんな印象だ。
すべて新しいものに変えてしまうのではなく、
古いものも大切にしている。
だからと言って、古いものだけに執着しているわけでもない。
新しいものを発見していくことにも貪欲だ。
そう、そして、何よりおおらかなのだ。

 

 

 

台湾で電車に乗ったとき、私は赤ちゃんを抱っこしていた。
みんな “どうぞ “と座ることを勧めてくれた。
年配のご婦人たちは、ここ!ここ!と私たちに席を私たちに勧め、自分たちは立ちながら、お話を続けていた。
また年配の男性も私を手招きして、
”ここに座りなさい”と自分の座っている隣の優先座席を指差す。
微笑みながら、子供たちの顔を見ているその姿は、優しさと余裕を感じた。
そして、素直さと純粋さを感じた。

 

 

あんな風に歳をとりたい….

おじさんの嘘偽りのない笑顔に、心から謝謝(シェイシェイ)と声が出た瞬間だった。
いい人を演じているわけでもない、あふれでるように自然に行動したからこその嘘のない優しさ。
席を勧めてくれ、去り際に手を挙げてあいさつしてくれた年配の男性も、譲ったことを忘れたように楽しそうに話すご婦人たちも、みんな今を楽しんで生きているようにみえた。

 

 

 

 

 

こんな大人たちの姿をみて育つ子供たち。

 

 

 

 

 

 

 

台湾は、島だけど、閉鎖的ではない。
そして、台湾は、素晴らしい文化を持っているけど、
その文化に捉われるすぎることもない。
そんな自由な場所。

日本語や英語も喋れる若者も沢山いる。
台湾の人々から自ら学びたいと学ぶ意欲を感じた。
働いている人たちもストイックに、
けれど、マイペースに、
学ぶことを楽しんでいるように見えた。

 

 

 

 

そして、楽しそうに働いている人が多いのも、印象的。
皆、お金のためだけに働いていない。
貧困はあるし、格差もある。
だからといって、そこにばかり意識をむけているようには感じなかった。

ポートランドで感じた感覚と似ていた。
もちろん、生きていくためにはお金は必要。
でも、大切にしたいものは、お金だけではない。

何事にも執着しすぎない。

今を生きる本当の喜びを知っているようだった。

笑顔の優しいおじさんやおばさん。
個性を大切に育てられた学ぶことを楽しむ若者たち。
台湾の子供たちはそんな大人たちを模倣して、育って行くのだろう。

 

お金のために働くのではなく、楽しんで生きているから、お金が周る…..
そんな風に感じさせる台湾の人々には、
余裕という精神のゆとりを感じた。

そしてまた、そんなゆとりが新たな流れを創り出し、
緩やかに色々なものが周っているのだろう。

台湾…..この場所では、循環…..
そんな言葉がふと頭をよぎった。

 

 

 

 

 

 

 

 

written by ui